バーには必ずと言っていいほど置いてあるリキュール「コアントロー」。
色々なカクテルの材料としても、製菓用としても使用されることが多いこのお酒。
などを詳しく解説します。
カクテルをつくるなら1本は持っておきたい万能なリキュールです。
目次
コアントローとは?
製品名 | コアントロー |
種類 | リキュール(ホワイトキュラソー) |
原材料 | スイートオレンジピール/ビターオレンジピール/水/砂糖 |
アルコール | 40度 |
容量 | 350ml/700ml |
原産国 | フランス |
メーカー | レミーコアントロー |
参考価格(350ml) | 約1,400円 |
参考価格(700ml) | 約2,000円 |
公式HP | https://rcjkk.com/cointreau/ |
コアントローはカクテルをつくるうえで、なくてはならない代表的なリキュールで、バーには必ず1本置いてあるといっても過言ではありません。
オレンジからつくられたリキュールですが、このコアントローがどのようなリキュールなのか、特徴や歴史、製造方法などを紹介します。
特徴
コアントロー=銘柄(ブランド)の名前で、ホワイトキュラソーというリキュールに分類されます。
ホワイトキュラソーとは、オレンジを原料としてつくられた無色透明の甘いお酒です。
1875年に誕生したコアントローは、フランスでつくられる高品質のリキュールで、世界中のバーテンダーが愛用している「バーになくてはならないリキュール」だと言われています。
原料は「オレンジピール(オレンジの皮)と水、お酒、砂糖」の4つの材料のみで、香料着色料などの添加物は一切使っていないのも特徴的です。
歴史
- コアントローの製造元のコアントロー社の歴史は、1849年、フランスのロワール地方アンジェ市の製菓職人「アドルフ・コアントロー」氏とその弟の「エドアール・ジャン・コアントロー」氏によってスタートしました。
- フルーツの蒸留酒をつくるところからはじまり、世界各地から集めたオレンジの果皮を使用して、心地のいいおいしいキュラソーをつくり出しました。※キュラソー=リキュールの一種
- 当時のホワイトキュラソーはかなり甘いものが多かったようですが、エドアール氏は甘みをおさえたキュラソーをつくり、そのラベルにトリプルセック(=3倍辛い)という字を表記。(実際は3倍辛いわけではなく比喩的な表現でしたが、のちに「コアントロー社のトリプルセックは甘みがおだやかでおいしい」と評判になります。)
- トリプルセックという言葉がこのコアントローの代名詞になりましたが、他のリキュールメーカーもそれを真似して売り出すようになったため、コアントロー社はこの表現をラベルから外し、単なる「コアントロー」という名前で売るようになったという物語があります。
製造方法
コアントローの製造方法の一部を紹介します。
- ハイチのピガラードという品種のビターオレンジの乾燥果皮を水に浸漬してもどした後蒸留する。
- ブラジルのベラという品種スイートオレンジ果皮を冷凍で輸入して、中性スピリッツに浸漬した後蒸留する。
- 2つのできた液体をミックス。
- 中性スピリッツを加える。
- 単式蒸留機で2回蒸留を繰り返す。
- オレンジ果皮香味の濃厚なアルコール度数80度のアルコール液を作る。
- そこに水・シロップを加えた後、冷却・ろ過して製品完成。
参考文献
コアントローをレビュー
オレンジ由来のフルーティーな香味があり、そこに甘みが加わっていてとてもおいしい味わいです。
アルコール度数は40度と高いので、ストレートだとアルコール感が強く甘味も強く感じます。
ストレートで飲むというよりも、カクテルや製菓用として使用されることが多いリキュールとなっています。
コアントローの飲み方
コアントローはオレンジの風味と甘い味わいが特徴です。ロックでも美味しく飲めますが、どんな飲み物と合うのか紹介します。
コアントローと相性のいい割材
コアントローはオレンジからつくられているので、柑橘系の割材と特に相性がいいです。
中でもコアントロー×トニックウォーターの組み合わせは人気で、よく飲まれています。
そのほかにも相性がいい割り材を紹介します。
- トニックウォーター
- 炭酸水
- オレンジジュース
- グレープフルーツジュース
- 紅茶
コアントローを使用したおすすめカクテル10選
コアントローフィズ
カクテル名 | コアントローフィズ |
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 中辛口 |
色 | 透明 |
アルコール度数 | 約12度 |
材料 | コアントロー:50ml ライムジュース:20ml 炭酸水:100ml |
コアントローベースのさっぱりとしたロングカクテルです。
ホワイトレディ
カクテル名 | ホワイトレディ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | ジン:30ml ホワイトキュラソー:15ml レモンジュース:15ml |
カクテル言葉 | 純心 |
ジンのキレとホワイトキュラソーの甘み、レモンジュースの酸味がマッチしたさっぱりとしたカクテルです。バーテンダーがシェイクの練習をするときに初めてつくるカクテルとしても選ばれます。
タンピコ
カクテル名 | タンピコ |
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 赤色 |
アルコール度数 | 約7度 |
材料 | カンパリ:40ml コアントロー:30ml レモンジュース:20ml トニックウォーター:適量 |
カンパリの苦味とコアントローの甘味、レモンの酸味があわさって、スッキリとした飲み口の爽やか炭酸カクテル。
コスモポリタン
カクテル名 | コスモポリタン |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中辛口 |
色 | ピンク色 |
アルコール度数 | 約27度 |
材料 | ウォッカ:30ml コアントロー:10ml クランベリージュース:10ml ライムジュース:10ml |
カクテル言葉 | 華麗(かれい) |
映画『セックスアンドザシティ』で登場した有名なカクテル。
大人な女性に人気の一杯です。
コアントローサワー
カクテル名 | コアントローサワー |
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘口 |
色 | 黄色 |
アルコール度数 | 約17.1度 |
材料 | コアントロー:45ml オレンジジュース:30ml レモンジュース:20ml 卵白:1個分 |
コアントローがベースの柑橘系の爽やかなカクテル。
バラライカ
カクテル名 | バラライカ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | ウォッカ:30ml コアントロー:15ml レモンジュース:15ml |
カクテル言葉 | 恋はあせらず |
ロールスロイス
カクテル名 | ロールスロイス |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | ブランデー:45ml コアントロー:20ml オレンジジュース:15ml |
ストロークオブミッドナイト
カクテル名 | ストロークオブミッドナイト |
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | ピンク色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | コアントロー:30ml グレナデンシロップ:5ml シャンパン:100ml |
マルガリータ
カクテル名 | マルガリータ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | テキーラ:30ml コアントロー:15ml ライムorレモンジュース:15ml 塩:少々 |
カクテル言葉 | 悲恋 |
ビトゥイーンザシーツ
カクテル名 | ビトゥイーンザシーツ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 黄色 |
アルコール度数 | 約37度 |
材料 | ラム:20ml ブランデー:20ml コアントロー:20ml レモンジュース:5ml |
カクテル言葉 | ベッドに入って |
コアントローはカクテルには必要不可欠
コアントローの歴史やつくり方、おすすめのカクテルなど紹介してきました。
おすすめのカクテルで出てきたホワイトレディやコスモポリタン、マルガリータなどはスタンダードカクテルとも呼ばれ、バーでは人気の定番カクテルです。
昔から今に至るまで、長く愛飲され続けるカクテルをつくるのになくてはならないのが「コアントロー」。
カクテルをつくられる方は是非1本は持っておきたいお酒のひとつです。
参考文献
リキュールブック|福西英三著
カテゴリーごとに分類されたリキュールの特徴や歴史について勉強するときに重宝します。