コーヒーリキュールの中で圧倒的シェアを誇るトップブランド【カルーア】。
居酒屋やダイニングバーでも、カルーアは飲みやすくて美味しいお酒として大人気です。
カルーアを使ったカクテルは、カルアミルクが一般的ですが、他にも色々なカクテルレシピがあるので紹介していきたいと思います。
目次
KAHLUA(カルーア)の歴史
カルーアはコーヒーが原料のお酒です。
使用しているコーヒー豆はどこのものか?
由来は?
どのようにして普及してきたのか?など、ざっくりと解説していきます。
カルーアのふるさと
カルーアは、メキシコの高原地方ベラクルス州というところで、採れるアラビカ産コーヒー豆が使用されています。
ベラクルス州は、メキシコ湾沿いに位置するため、アメリカ・スペイン・メキシコの影響が混じった文化が見らます。
温暖な気候と肥沃な丘陵地帯のため、天然資源が豊富で、高品質なコーヒー豆が生産されます。
カルーアの由来
カルーア(Kahlua)はアラビア語でコーヒーを表す俗語”カフワ(Kahua))”からきています。
ボトルの特徴的な色である黄色・赤色は、ベラクルス州の建築物特有の色合いと輪郭からインスピレーションを得ました。
カルアのふるさとの地が反映されているのです。
カルーア誕生~現在
カルーアは、1930年代にメキシコでアラビカ種の高品質コーヒー豆を栽培していたアルバレス兄弟と、地元の起業家ブランコ氏がタッグを組み、最初のカルーアレシピをつくったとされています。
今日のカルーアの誕生は、1936年で、化学者のモンタルヴォ・ララが、アルバレス兄弟のコーヒー豆を使って完成。
1950年代あたりから、アメリカでカクテルのベースとして重宝するというPRが行われ、
ボストンでカルーアミルクというカクテルが誕生して、爆発的な人気を呼び、世界各国に広まります。
KAHLUA(カルーア)製造工程
メキシコのベラクルス州がふるさとのカルーアは、どのようにしてつくられているのでしょうか?
カルーア=コーヒー+スピリッツ
カルーアの甘味な風味は、抽出したコーヒーと、サトウキビのスピリッツを調合してつくられます。
コーヒー
収穫
原料のコーヒー豆は、ベラクルス州で10月~3月にかけて手摘み。
↓
焙煎
生豆を乾燥させ、約6か月間麻袋で寝かせる。
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豆を挽く
↓
コーヒーを淹れる
エスプレッソメーカーのようなものでコーヒーをつくる。
サトウキビのスピリッツ
栽培
ベラクルス州は、メキシコ全体の生産量40%を占めるサトウキビの産地。
↓
収穫
サトウキビの茎の部分を粉砕し、しぼり汁を集める。
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抽出
サトウキビのしぼり汁を煮詰めて砂糖をとりだす際に、モラセス(廃糖蜜)という副産物ができる。
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発酵・蒸留
モラセスに酵母菌と水を合わせたものを48時間発酵させ蒸留、規定のアルコール度数に達したら樽で貯蔵。
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調合・ボトリング
コーヒー抽出液・最上級のサトウキビスピリッツ・バニラ・カラメルを混ぜ合わせ、8週間休ませ、ろ過・瓶詰め・出荷する。
KAHLUA(カルーア)の特徴
コーヒーとサトウキビ由来のスピリッツからできているため、コーヒーの風味はしっかりあり、糖蜜の甘味が味わいに奥行きを与えています。
甘味はしつこくなく、バニラ香やカラメルの風味も感じられる味わいです。
アルコール度数:20度
目安価格:1000円前後
カルーアのカクテルレシピ:Ice
カルーアを使ったカクテルは、ダントツでカルーアミルクが人気ですが、他にも色々あるのでご紹介します。
カルーアミルク
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 甘口 |
色 | ライトブラウン |
アルコール度数 | 約5度 |
材料 | カルーア:30ml 牛乳:90ml |
カルーアの定番の飲み方。
カルーアのコーヒー感と甘味がミルクとよくあい、コーヒー牛乳のようなおいしいカクテルですね。
シェイクをしてつくるとふわっとした口あたりでよりおいしくなります。
ブラックルシアン
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 甘口 |
色 | ブラウン |
アルコール度数 | 約33度 |
材料 | ウォッカ:40ml カルーア:20ml |
カルーアをアルコール強めにしたカクテル。
アルコール度数は強めですが、ウォッカが入ることで甘ったるくなくなり、大人な味わいに。
本格的なバーてもよく注文される人気のカクテルです。
カルア・エスプレッソマティーニ
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | ブラウン |
アルコール度数 | 約20度 |
材料 | ウォッカ:20ml カルーア:20ml エスプレッソ:20ml |
一時期バー業界で流行った大人気カクテル、エスプレッソマティーニ。
レシピはバーテンダーによって色々ありますが、今回はカルア公式サイトより抜粋しました。
エスプレッソの苦みがカルーアの甘さで飲みやすくなった甘口ショートカクテルです。
コーヒーが好きな方におすすめ。
モカ・アレキサンダー
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | クリーム色 |
アルコール度数 | 約25度 |
材料 | ブランデー:30ml カルーア:15ml 生クリーム:15ml |
アレキサンダーというカクテルをアレンジしたカクテル。
度数は強いですが、ブランデーが入っているので芳醇な味わい。
カルーアと生クリームの甘味が飲みやすいデザートカクテルです。
マッドスライド
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | ライトブラウン |
アルコール度数 | 約26度 |
材料 | ウォッカ:20ml ベイリーズ:20ml カルーア:20ml |
マッドスライドを直訳すると、「土砂崩れ、ぬかるみですべる」というような意味になります。
材料をすべてシェイカーに注いでシェイクしてつくります。
ウォッカが入っているので度数は強めですが、甘口で飲みやすいカクテルです。
もっと詳しい解説はこちらの記事で紹介しています。
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【レシピ】マッドスライド|上品な甘さのクリーミーカクテル
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B-52
カクテルタイプ | シュータースタイル |
技法 | フロート |
テイスト | 甘口 |
色 | 三層 |
アルコール度数 | 約26度 |
材料 | カルーア:1/3 ベイリーズ:1/3 オレンジキュラソー:1/3 |
アメリカの爆撃機でB-52という機体があり、それが由来だと言われています。
お酒の比重を利用して三層にするシュータカクテルです。
シュータカクテル:ショットグラスにお酒を注ぎ、一気に飲みほすアメリカの発祥のスタイルのこと
カルーア、ベイリーズ、オレンジキュラソーの順番に1:1:1の割合でリキュールをフロートしてつくります。(グラスのサイズによって分量は変える必要あり)
ベルベットハンマー
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | クリーム色 |
アルコール度数 | 約23度 |
材料 | ホワイトキュラソー:30ml ブランデー:15ml カルーア:15ml 生クリーム:30ml |
トムクルーズ主演の映画『カクテル』にも登場したカクテルです。
ホワイトキュラソーはオレンジの果皮からつくられたリキュールで、コアントローが代表的。
コーヒーの風味やブランデーの芳醇な香りに、オレンジの風味が加わった深みのある味わいです。
度数は高めなので、お酒が好きで甘いカクテルが好きならはまること間違いなし。
メキシカングラスホッパー
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | クリーム色 |
アルコール度数 | 約15度 |
材料 | カルーア:20ml グリーンペパーミント:20ml 生クリーム:20ml |
グラスホッパーというカクテルのアレンジカクテル。
ミントの爽快感にカルーアのコーヒー風味が加わり、コクのある味わいです。
アフターエイト
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 甘口 |
色 | ライトブラウン |
アルコール度数 | 約20度 |
材料 | ベイリーズ:20ml カルーア:20ml ホワイトペパーミント:20ml |
イギリスでは、夜8時以降にリラックスしながらお菓子やお酒を楽しむ習慣があり、それをアフターエイト=after eightというそうです。
チョコミントのような味わいで、ベイリーズとカルーアの甘さをミントの清涼感がやわらげてくれるので、甘口ですがスーッと爽快感が残るので甘ったるくなくおいしい一杯。
もっと詳しい解説はこちらの記事へ。
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オーガズム
1988年に公開されたトムクルーズ主演の映画『カクテル』でも有名になったカクテルです。
まろやかな口当たりで甘くの飲みやすいので、女性には危険なレディーキラーカクテル。
もっと詳しい解説はこちらの記事へ。
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【レシピ】オーガズム|トムクルーズ主演の映画『カクテル』にも登場!甘口のレディーキラーカクテル
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カルーアのカクテルレシピ:HOT
寒い日にはうれしい、カルーアのホットカクテルのレシピを紹介します。
キオキ・コーヒー
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 甘口 |
色 | ライトブラウン |
アルコール度数 | 約7度 |
材料 | カルーア:30ml ブランデー:15ml ホットコーヒー:120ml ホイップクリーム:適量 |
ホットコーヒーに甘いお酒が入り、身体が芯から温まるようなホットカクテル。
ホット・カルーア・アレキサンダー
カクテルタイプ | ロングカクテル |
技法 | ビルド |
テイスト | 甘口 |
色 | ライトブラウン |
アルコール度数 | 約10度 |
材料 | ブランデー:30ml カルーア:30ml ホットミルク:120ml |
先ほど紹介したキオキコーヒーのコーヒーをミルクに代えたカクテル。
コーヒーの苦み・カフェインが苦手な方も楽しめる1杯です。
お酒感が強すぎれば、お酒の分量を減らしたり、ミルクを増やしたり調節しましょう。
まとめ:カルーアはカルアミルクだけじゃない!
いかがでしたでしょうか?
カルアの原料・製法やカクテルレシピを色々紹介してきました。
カルアはミルク割だけでなく、他にもいろんなアレンジレシピがあります。
もしバーに行く機会があれば、エスプレッソマティーニは注文してほしい一杯です。
世界的にもこのカクテルは大人気で、バーテンダーによって色んなアレンジレシピが楽しめると思います。
比較的最近流行りだしたので、できないバーもあるかもしれないのでそこはご了承ください。
カルーア自体は約1000円前後で購入でき、家でも簡単に作れるカクテルも多いので、是非試してみては?