ステアの手順の解説イメージ画像。

【実践編】カクテルのつくり方|ステアの手順・ポイント・練習方法を徹底解説

「ステアってどうやるの?」

「素人でもステアでおいしくカクテルをつくりたい!」

そんな方へ、ステアの手順とおいしくつくるポイントを解説します。

ステアって、そもそも何?ビルドやシェイクとの違いがよくわからないという方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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ステアのことを解説するイメージ画像。
【知識編】カクテルのつくり方|ステアとは?シェイクとの違い・ポイントを徹底解説

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私は以前バーで働いていて、今はやめていますが、日々バーへ飲み歩いたり家でカクテルをつくってカクテル愛好家として活動しています。

ステアで一番有名なのはマティーニで、銘柄や分量で味が変わるのはもちろんですが、ステアの仕方が重要になってきます。

私がバーで働きだしたころ、マティーニのカクテルを飲んだことはありませんでした。

はじめてとあるバーでマティーニを飲んだとき、「アルコール感がとても強く、おいしくない」と感じ、今後絶対マティーニだけは頼まない。と思いました。

しかし別の日に、とある有名なバーでマティーニをすすめられたので、すすめられるままマティーニを頼みました。

このときのマティーニの味は衝撃的で、今でも忘れられません。

全然アルコール感が感じられず、香りが芳醇で、めちゃくちゃおいしかったのです。

そのバーテンダーの方に、「ステアは技術次第で、まずくもおいしくもつくれる」と教えていただきました。

それから、自分で何度もステアの練習をしました。

その努力の成果があり、お客さんにマティーニを頼まれ、マティーニがおいしいと言ってもらえるまでになりました。

私がおいしいステアをつくれるようになるまでにやったことはこちらです。

  • いろいろなバーでマティーニを注文しまくった
  • カクテルの本を読みあさった
  • ステアの練習をした

前置きが長くなってしまいましたが、どうすればステアでおいしいカクテルをつくれるのか?

私が学んだそのノウハウを、この記事でお伝えしていきたいと思います。

はじめに:おいしいステアのカクテルとは?

おいしくカクテルをつくるためのステアの手順について解説する前に、そもそもおいしいカクテルとまずいカクテルの違いはなんでしょうか。

おいしいかまずいは、正直人それぞれですが、個人的にはこのような違いがあると考えています。

おいしいカクテルとまずいカクテル

おいしいカクテル :

  • 味わいに一体感があり、まとまっている。
  • お酒のアルコールの刺激をあまり感じず、ストレスなくスーッと飲める。
  • おいしいという満足感で心が満たされる。

まずいカクテル:

  • アルコール感がキツく、お酒そのものの味がわからない。
  • 味がバラバラで一体感がなく、水っぽい。
  • 満足感よりも悲壮感の方が強い。

【実践】ステアの手順・ポイント

では実際に、ステアの手順とポイントを紹介します。

バースプーンの扱い方がわからないという方は、この章で「ステアの手順・ポイント」の解説後、詳しくバースプーンの扱い方・ステアの練習方法について解説します。

先にバースプーンの扱い方を知りたい方はこちらからジャンプできます。>>【実践】ステアの練習方法|バースプーンの扱い方

ステアの手順は人によってさまざま。そのためこれから紹介する手順には賛否両論あると思います。

ここでは私が普段しているつくる手順・意識しているポイントを、実際にドライマティーニをつくりながらお伝えします。

1.ミキシンググラスに氷を入れる

なるべく氷はスキマがないように組み立てます。

材料を注いだ時に、氷が少し出る程度で大小の氷を入れます。(目安5,6個くらい)

氷をミキシンググラスへ入れる画像。

ポイント

  • 氷がバラバラですきまがあると、氷同士がぶつかりやすくなるので、なるべくスキマがないように組み立てます。

⇨ 衝撃で氷が溶けやすくなる・材料が均等にまざりにくい。

  • 氷は多すぎず少なすぎず、お酒を注いだあとに少し氷が出るくらいがちょうどいいです。

氷が多すぎる ⇨水っぽくなりやすい。

氷が少なすぎる ⇨ 冷えるのが遅くなり氷も溶けやすくなる。

これらのポイントを考えながら、ミキシンググラスに氷を入れます。

2.冷水を注ぐ

お酒を注ぐ前に、先に冷水を注いでステアして水を切り、氷についた霜・氷の角をとってあげます。

ミキシンググラスがしっかり冷えたタイミングで、ストレーナーを被せて水を切ります。

ポイント

  • 冷凍庫から氷を出したばかりだと、霜がついており、氷もかくかくしている状態です。

⇨氷の霜と角をとることで、氷の表面がなめらかになるため、ステアをしたときに氷同士がぶつかりにくく、まぜやすくなります

  • 冷水でステアすることで、氷は溶けにくく、またミキシンググラスも冷やすことができます。

3.材料を注ぐ

ドライマティーニなので、ジンとドライベルモットを注ぎます。

このときも、なるべくお酒は冷えた状態のものを用意します。

ポイント

  • お酒が常温だと氷が溶けやすく水っぽくなりやすくなるので、なるべく冷えたものを使用します。

4.ステアする

バースプーンをミキシンググラスに入れ、材料をまざあわせます。

バースプーンを入れる際にはゆっくりと、またステアするときはバースプーンの裏側を常にグラスの内側に沿わせます。

  1. 最初は中くらいのスピードでステア
  2. 徐々にゆっくりと減速
  3. 最後はあまり音を立てない意識で丁寧にそーっとステア
ステアする画像。

ポイント

  • ミキシンググラスを持つときは底の方をそえる程度で持つ。⇨グラス全体を持つと手の熱で温度が上がるため注意。
  • バースプーンは乱暴に入れない。⇨氷がガチャガチャなりすぎると衝撃で氷が溶けやすい。
  • バースプーンの裏側をしっかりグラスの内側に沿わせる。⇨スプーンの腹側だと遠心力がはたらかず、材料がまざりにくい。
  • ステアは徐々にスピードを落として最後は材料同士をなじませる意識でゆっくりとステアする。⇨氷同士がぶつかりにくい。

これらのポイントを念頭に置き、うまく調整しながらステアするのが素人でもおいしくつくるためのポイントです。

5.カクテルグラスに注ぐ

ステアをしたら、最後にストレーナーをはめ、カクテルグラスに静かに注ぎます。

ステアを終えるタイミングの目安は、お酒の香りがふわっと香ってきたタイミングがいいと言われています。

あ、香りがきた!と思ったらとめますが、もしわからなければ、30回〜40回くらいを目安で、調整するのがいいと思います。

グラスにドライマティーニを注ぐ画像。

ポイント

  • お酒の香りがふわっと香ったらステアを止める。
  • バースプーンを抜くときは静かに。
  • グラスに注ぐときも静かに注ぐ。⇨注ぐときに氷がガチャガチャなると、その刺激でカクテルにストレスがかかり分離しやすくなる。

6.完成

以上、ステアのカクテル、ドライマティーニの完成です。

いかがでしたでしょうか。

おいしくステアをつくるポイントが参考になれば幸いです。

完成したドライマティーニの画像。

【実践】ステアの練習方法|バースプーンの扱い方

ステアの手順・ポイントについて解説しました。

とはいえ、実際にステアをしようと思ってもバースプーンがしっかりと扱えないと、上手にステアをしてカクテルをつくれません。

ステアは、バースプーンが扱えるかどうかが大きなポイントになるので、どのように扱えばいいのかを覚えておきましょう。

バースプーンの持ち方

まずはバースプーンを持つ方法を説明します。

バースプーンを持つときに使う指は「親指・人差し指・中指・薬指」の4本のみ。

実際に持つ手順を解説します。

step
1
バースプーンの真ん中を持つ

まずはバースプーンの真ん中あたりを親指と人差し指ではさみます。

バースプーンを持つ画像。

そのあと、中指と薬指で軽くそえる感じで支えます。

バースプーンを持つ画像2。

小指は使わないので、小指を立てるか、薬指にそえるかどちらかやりやすい方で大丈夫です。

これが基本の持ち方となります。

わからなくなったら何度も確認しながら調整しましょう。

バースプーンの回し方

バースプーンを回すときに力を入れるのは中指と薬指のみで、親指と人差し指は支えるだけというイメージです。

親指と人差し指が支点となり、薬指で前に押し出して中指で後ろに戻します

バースプーンはねじれているため、中指と薬指を前後に動かすだけで、自然と回転していきます。

バースプーンの扱い方の画像。
バースプーンの扱い方の画像2。

ポイント

  • 支点はブラさずに、円すいを描くイメージです。

【実践】ステアの練習方法|バースプーンでステアの練習

バースプーンの持ち方、扱い方について紹介したのでここから実際にステアをするための練習方法をご紹介します。

いろいろな練習方法があると思いますが、私がバーテンダーになって実際の教わった方法をお伝えします。

地味ですが、なれてくるとステアができるようになり、楽しくなります。

1.バースプーンを指で回転させる練習

まずはバースプーンを指で回転させる練習をします。

step
1
バースプーンを持つ

下に布巾などを敷き、その上でバースプーンを一直線に持ちます。

バースプーンの持ち方でも紹介したように、親指と人差し指・中指と薬指ではさみ、他の指は軽くそえます。

ステアの練習1

ポイント

  • スプーンの腹側が自分の方へ向いた状態になります。

step
スプーンをその場で回転させる

親指と人差し指の手の力は軽く支える程度。

薬指と中指だけでその場でバースプーンを回転させます。

薬指で軽く押し出すと180度回るので、そのあと中指で後ろに戻すとまた180度回ります。

地味ですがこれを慣れるまで続けると、力の入れ方やコントロール方法がつかめてきます。

ステアの練習2

ポイント

  • 親指と人差し指の支点は動かさない。
  • 中指と薬指を動かしてコントロール意識を持つ。

2.空のミキシンググラスで、バースプーンを動かす練習。

指でバースプーンをあるていど回転させられるようになったら、空のミキシンググラスを用意します。

step
1
バースプーンを空のミキシンググラスに入れる。

スプーンの裏側を、12時の方角に向けて、ミキシンググラスの内側に押し当てます。

このとき、ミキシンググラスの中心から真っすぐ上に伸びる線を想像します。

この線に、親指と人差し指で持つ支点を接し続けるイメージでバースプーンを持ちます。

ステアの練習3

step
中指と薬指だけでバースプーンを前後に動かす

中指でバースプーンを、12時から6時の方角に引き寄せる。
薬指で6時から12時の方角に押し戻す。

これを交互に繰り返します。

ステアの練習4

ポイント

  • 親指と人差し指の支点は、中心の架空の線から動かさない意識。
  • スプーンの面は固定したまま、メトロノームのように一定のリズムで前後させる。

step
中指と薬指だけでバースプーンを回す。

バースプーンを、中指と薬指の力だけで、スムーズに前後させることができたら、実際に回す練習をします。

  • 中指でバースプーンを12時の方角から、グラスの内側に沿って6時の方角まで引き寄せる。
  • 薬指でバースプーンを6時の方角から、グラスの内側に沿って12時の方角まで押し戻す。

一定のリズムでこれを繰り返します。

ステアの練習4

ポイント

  • 使うのは中指と薬指の力だけ。
  • 時計回りに半円を描く。
  • 常にスプーンの裏側がグラスの内側から離れないようにする。
  • 支点を中心から動かさない。

3.氷の入ったミキシンググラスで、バースプーンを回す練習。

空のミキシンググラスでバースプーンを半円描けるようになったら、氷をグラスに入れます。

step
1
中指と薬指で、バースプーンを一回転させる。

ようやく氷を入れて、バースプーンを一回転させます。

中指でバースプーンを12時の方角から6時まで引き寄せ、薬指で押し返して1周させます。(正確に12時の位置で止める)

この練習で、スプーンを自在に動かすコツがつかめる。

ステアの練習5

ポイント

  • 使うのは中指と薬指の力だけ。
  • 常にスプーンの裏側がグラスの内側から離れないようにする。
  • 支点を中心から動かさない。
  • 1周させたら必ず12時の位置で止める。

step
中指と薬指で、バースプーンを二回転以上まわす。

  • 氷が入った状態でスムーズに一回転できるようになったら、二回、三回転~何十回転も増やしていきます。
  • たくさん回せるようになれば、氷が少しでるくらいの冷水を注ぎ、引き続きステアの回数を増やしましょう。

ポイント

  • 氷は、小さい方がバースプーンを回しやすいです。
  • ステアの回数は、何十・何百回と増やせば増やすだけ上達します。

ステアの手順・ポイント・練習方法まとめ

以上、ステアの手順・ポイント・バースプーンを扱うための練習方法などを解説しました。

地道な作業で面倒だと思うこともありますが、おいしくカクテルをつくるためには必要な練習です。

野球をするのも、サッカーをするのも、地道な練習を繰り返すことで上達します。

おいしいカクテルをステアでつくるために、特に重要なポイントを3つ再度お伝えします。

ステアのポイント3つ

  • 薬指と中指の力のみでバースプーンを回すこと。
  • 親指と人差し指の支点は、動かさない意識。
  • 何度も反復練習する。

おいしいカクテルをつくれたのか、自分で飲んでもわからないという方は、一度本格的なバーで飲み比べてみると、はっきりわかると思います。

おいしいステアのカクテルをつくるのは難しいですよね。

この記事が、ステアの技術を独学で上達させたい!という方の参考になれば幸いです。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

参考文献

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カクテル技法について、別の記事でも解説しています。

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