カクテルはジンやウォッカ、テキーラ、ラムといった4大スピリッツでつくられることが多いですが、その中でも一番カクテルの数が多いのが「ジン」ベースのカクテルです。
これからジンを買ってカクテルをつくろうと思ってる方で、こんな疑問はないでしょうか?
- そもそも、ジンってどんなお酒?
- カクテルに興味があるけど、どんなジンを買えばいいかわからない。
- ジンの種類がたくさんあって、まず何を買うのが正解なんだろう?
- ジンを買って美味しくなかったら嫌だな。。。
カクテル初心者の方は、そもそもジンってどういうお酒なのかよくわからなかったり、カクテルをつくってみたいけど、どんなジンを選べばいいのかがわからない。というのが本音だと思います。
ジンは世界で5,500種類!どれを選べばいいかわからないですよね。
この記事では、
そもそもジンってどんなお酒なの?
ジンを買うときの選ぶポイントは?
初心者が買うべきおすすめのジンは?
という疑問にお答えします。
目次
ジンとは?
ジンとはどんなお酒なのか?国によって定義が異なりますが、
ジュニパーベリーが使われているアルコール度数37.5%以上のお酒と覚えておけば大丈夫です。
ジュニパーベリーとは、ジンの風味の核となるスパイスのことで、ジュニパーベリーが入っていなければ、ジンとは認められません。
詳しい定義づけは以下のようになっています。
- EU:ジュニパーベリーの香りがメインの37.5%以上のアルコール
- アメリカ:ジュニパーベリーの香りがメインの40%以上のアルコール
ジンの選び方!ポイント5つ
ジンには色んな味わいや価格のボトルがあります。
「カクテルに向いているジン。ゆっくりロックで飲むのに向いているジン。贈り物に最適なジン。」など、シーンに合ったジン選びや、予算に合わせたジン選びというのが必要です。
ここでは、初心者がカクテルづくりで使うジンを選ぶポイントを5つお伝えします。
初心者がジンを選ぶポイント
- ボトルのデザイン
- 味わい
- ジンの種類
- 価格
- 自分の好み
ボトルのデザイン
ジンを選ぶとき、味や価格はもちろん重要ですが、「ボトルのデザイン」も選ぶポイントです。
ジンはボトルによって色や形、大きさなどが全く違います。
「美しい色のボトル、かわいい形をしているボトル、かっこいいデザインのボトル」など色々あり、人それぞれ好みがわかれます。
ジンを買って家でカクテルをつくる。
見た目が気に入ったボトルとそうでないボトルは、自分のテンションやカクテルづくりのモチベーションにもつながります。
どのジンを買うか迷ったら、見た目で判断するというのが一つのポイントです。
味わい
ジンを選ぶポイント2つ目は「味わい」。
おいしいジンを選びたいと思う方がほとんどで、おいしくないジンを選びたいと思う方はほとんどいませんね。
あたり前ですが、どんな味わいのするジンなのかをチェックしましょう。
ジンの味わいを確認するのに一番いい方法は、試しに飲んでみること。
しかし、購入前に試飲できるような場所はほとんどないのが現状です。
そのため、「メーカーの公式ページや、実際に購入した人が書いているレビュー、おすすめサイト」を参考にする方法が一般的。
この記事で紹介するのは私の個人的な意見です。
著者の私のバーテンダー歴は2年ほどで、現在は辞めて家で毎日カクテルをつくり、色々なバーに行って飲み歩く日々。
そのため、バーテンダーの目線と、素人の目線の両方の立場でお伝えできると思います。
ジンの種類
初心者がジンを選ぶポイント3つ目は「ジンの種類」です。
ジンには大きく4つの種類があります。
ジンの種類4つ
- ドライ・ジン
- オールド・トム・ジン
- ジュネヴァ
- シュタインヘーガー
現在ほとんどのジンは「ドライ・ジン」といわれるタイプになります。
ドライ・ジン=辛口のジンという意味で、カクテルをつくるときに選ぶのであれば、「ドライ・ジン」を選ぶようにしましょう。
他の種類のジンは個性が強いため、一般的なカクテルづくりには向きません。
ドライ・ジン以外の種類は「オールド・トム・ジン」や「ジュネヴァ」、「シュタインヘーガー」などがあるので、選ぶ際には気をつけましょう。
価格
4つ目の選ぶポイントは「価格」です。
ジンはウィスキーやブランデーと比べると、比較的安く購入できます。
それでも、安い値段のボトルがあれば高い値段のボトルがあります。
人によって予算の上限がそれぞれ存在すると思いますが、カクテル初心者の方におすすめするのは、まずは1,000円から2,000円くらいのジンを購入するということです。
理由は、ジンの味の基準がわからないからです。
カクテル初心者は、そもそもジンの味自体を知らない方が多く、高いボトルを買ってもそれが美味しいのか?美味しくないのか判断が難しいです。
そのためまずはリーズナブルな価格帯のボトルをいくつか買って、色々試してみる方法をおすすめします。
自分の好み
ジン選びのポイントとして、最後に解説するのは「自分の好み」。
- 甘さは必要なく、辛口でドライな味のお酒が好き。
- 花の香りやアロマが好きなので、香りが高いお酒がいい。
- 普通の人が飲みにくいと思うような、ちょっとクセのある味が好き。
など、人それぞれ好みがあると思います。
そういう好みがわかっている方は、自分の好みに近そうなジンを選ぶといいです。
「自分のお酒の好みがわからない。」
という方は、お酒に関わらず普段飲んでいるジュースや好きなフルーツ、好きな香りなどを基準にして考えてみましょう。
カクテル初心者におすすめのジン4選
これから詳しく紹介する4つの銘柄を表にまとめました。
ちなみに今回紹介するのはすべてドライ・ジンです。
ボトルの価格は、買うお店や買う時期によっても前後するので、だいたいこの値段で販売されているという目安を記載しています。
製品名 | 味わい | アルコール度数 | こんな方におすすめ | 価格 |
ビーフィーター | クセが少なく柑橘系 | 40.0% 47.0% | ・自分の好みがわからない ・クセが少ないジンを飲みたい | 1,100〜1,400円 |
ゴードン | ジュニパーの香り強め | 37.5% 43.0% | ・クセのある味わいが好き ・ジンの風味をしっかり感じたい | 1,100〜1,500円 |
ボンベイサファイア | ボタニカル感が強めで華やか | 47.0% | ・ハーブやスパイスが好き ・ボタニカル製品をよく使う | 1,600〜2,000円 |
タンカレー | ドライでキリッと洗練されている | 47.3% | ・甘味控えめで辛口が好き ・アルコール感強めがいい | 1,600〜1,800円 |
この4種類は本格的なバーでもよく使われるジンで、ジントニックやマティーニなど、カクテルをつくるときに基本となる4銘柄です。
「サントリー ジン」「ウィルキンソン ジン」「ギルビージン」など、1000円以下の安い銘柄のジンがありますが、それらはあまりおすすめしません。
正直言って、おいしくないからです。
安価はジンはリーズナブルで買いやすいため、「味なんて気にしない。安ければいい。」と思っている方にはおすすめですが、そうではなく、「おいしいカクテルを家で飲みたい。」という方はやめておいた方がいいです。
おいしいカクテルを家で飲みたいなら、紹介する4本がおすすめ!
余裕がある方はこの4種類を一緒に買って、飲み比べるとそれぞれの違いがはっきりわかると思いますが、なかなか一気に4本購入はできないですよね。
そこで、4つの銘柄がそれぞれどんなジンなのか。どんな違いがあるのかを詳しくお伝えします。
ビーフィーター ジン
最初に紹介するのは、「ビーフィーター 」という銘柄。
赤いラベルにおじさん(イギリス王室を守る近衛兵)が立っており、角ばったボトルが特徴のジン。
定番のジンで、ジンと言えば、ビーフィーターだとイメージする方も多いです。
このジンの味わいとしては、雑味が少なくすっきりとクリアな印象があります。
ジン特有のクセは少なく、レモンのような柑橘系フレーバーがあると言われることも。
一番オーソドックスなジンなので、自分の好みがわからない。とりあえずそこまでクセが少ないジンがいい。という方におすすめです。
価格はおよそ1,100円〜1,400円程度。
アルコール度数40.0%(700ml)と47.0%(750ml)の2種類のボトルがあり、度数が強い方が値段が少し高いです。
スタンダードなジンの中では比較的リーズナブルで最初に購入するジンとしてはピッタリ。
特徴
- ボトル:赤いラベルで形は角ばっている。
- 味わい①:雑味が少なくクリアな味わい
- 味わい②:ジン特有のクセが少なく、レモンのような柑橘系フレーバー
- こんな方におすすめ:自分の好みがまだわからない。とりあえずクセが少ないジンがいいという方
- 価格:約1,100円〜1,400円
- アルコール度数:40.0%(700ml)・47.0%(750ml)
ビーフィーターについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
>>【ビーフィーター ジン レビュー】ジン・カクテル初心者におすすめの定番銘柄!
ゴードン ロンドン ドライジン
続いて紹介するのは、黄色いラベルで、なで肩のボトルの「ゴードン」。
ジンをよく知らない方は、あまり聞き慣れないかも知れないですね。
このジンの味わいとしては、ジン特有のジュニパーベリーの香りが強く、おすすめの4つの銘柄の中で、一番ジンっぽいジンだという印象です。
世界で初めてジントニックに使われたという説があり、ゴードンのジントニックをG&Tということもあります。
クセのある味わいが好き、しっかりとジンの風味を味わいたいという方におすすめです。
価格はおよそ1,100円〜1,500円程度で、ビーフィーターよりも少し高め。
アルコール度数は37.5%(700ml)・40.0%(200ml)・43.0%(750ml)の3種類のボトルがあります。
おすすめする4銘柄の中で一番低い37.5%があるので、お酒が弱い方にピッタリ。
特徴
- ボトル:黄色いラベルで、なで肩の形をしたボトル
- 味わい:ジン特有のジュニパーベリーの香りが強く、一番ジンっぽいジン
- こんな方におすすめ:クセのある味わいが好き、しっかりとジンの風味を味わいたい方
- 価格:約1,100円〜1,500円
- アルコール度数:37.5%(700ml)・40.0%(200ml)・43.0%(750ml)
ゴードン ロンドン ドライジンについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
>>【ゴードン ロンドン ドライジン レビュー】世界で初めてジントニックを生んだ王道ジン!
ボンベイサファイア ジン
青色のボトルで、ひときわ目につく美しい見た目をしているのが「ボンベイサファイア」。
最初私がこのボトルを見たとき、「ジンの色が青いの?」と思いましたが、ジンの色は透明でボトルが青色です。
ボンベイサファイアはプレミアムジンのパイオニアと呼ばれ、1987年に誕生しました。当時は粗悪なジンが販売されることが多かったため、ジンの評判は最悪でした。しかしこのジンが登場したことでジンに対する人々のイメージが変わり、いい意味で注目を集めたジンです。
このジンの味わいとしては、製造に使われているボタニカル(ハーブやスパイスなど)の香りが全面に出ており、華やかで繊細な印象をうけます。
香りが高く、ジン特有の風味もしっかり感じるため、人によって好き嫌いがわかれるジンだと思います。
ハーブやスパイスなどが好き、アロマが好き、ボタニカル商品をよく使っているという方におすすめです。
価格はおよそ1,600円〜2,000円程度で、先に紹介した2銘柄よりも高いです。
アルコール度数は47.0%(750ml)。白いラベルのもうひとつ下のランクのボトルや、上のランクのボトル、別シリーズの製品もありますがここでは割愛します。
特徴
- ボトル:透き通った青色で、ひときわ美しいデザインのボトル
- 味わい①:ボタニカルの香りが全面に出ており、華やかで繊細な印象
- 味わい②:香りが高く、ジン特有の風味もしっかりある
- こんな方におすすめ:ハーブやスパイス、アロマが好き、ボタニカル製品をよく使用している方
- 価格:約1,600円〜2,000円
- アルコール度数:47.0%(750ml)
ボンベイサファイア ジンについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
>>【ボンベイサファイア ジン レビュー】ボタニカルの風味がきわだつプレミアムジン!
タンカレー ジン
最後に紹介するのは、緑色の丸っとかわいい形をしたボトルが特徴的な「タンカレー ジン」。
シェイカーをモチーフにしたという説や、消火栓をモチーフにしたという説などがあります。
このジンの味わいは、見た目とは真逆のドライ(辛口)でキリッとクリア。という表現がしっくりきますが、ちょっとわかりづらいですね。。。
もう少し詳しくお話しすると、通常ジンを製造するときには2回ほど蒸留してつくられるのですが、このタンカレーは4回蒸留をします。
蒸留するとどうなるのか?というと、どんどん風味が抜けていき、純粋なアルコールに近づきます。
風味が抜けて、純粋なアルコールに近づいているので、おすすめする4つの銘柄の中で一番クリアで洗練された印象です。
個人的な意見ですが、ビーフィーターをもっと洗練させて、キレを持たせたイメージ。
甘味が少なくドライな味わいがいい。しっかりとアルコールを感じたい。という方におすすめのジンです。
価格はおよそ1,600円〜1,800円程度で、ボンベイサファイアと同じくらいか、それよりも少し安いくらい。
アルコール度数は47.3%(750ml)の1種類で、おすすめの4銘柄で一番度数が強いです。
もうひとつ上のランクの「タンカレー・ナンバーテン」というボトルもありますが、ここでは割愛します。
特徴
- ボトル:緑色で丸っとしたかわいい形
- 味わい①:ドライ(辛口)でキリッとクリア
- 味わい②:4回蒸留されているため、一番クリアで洗練された印象
- こんな方におすすめ:甘味が少なく、ドライな味わいがいい。しっかりとアルコールを感じたい方
- 価格:約1,600円〜1,800円
- アルコール度数:47.3%(750ml)
タンカレー ロンドン ドライジンについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事へ
>>【タンカレー ロンドン ドライジン レビュー】ドライでキリッと洗練された大人なジン!
ジンでつくれるおすすめカクテル4選
ジンを買ったら、どんなカクテルをつくろう?
考えただけでワクワクしますね。
ジンを使ってつくれるカクテルで、初心者でも簡単につくれるおすすめのカクテルを4種類紹介します。
カクテルをもっと知りたい方はこちら>>ジンベースのカクテル一覧
ジントニック
誰もが知っている定番カクテル「ジントニック」。
ジンを買ったらまず初めにつくりたいカクテルですね。
グラスと材料があれば簡単につくれます。
材料
- ジン
- ライム
- トニックウォーター
ジンリッキー
続いて紹介するのは「ジンリッキー」。
甘い味が苦手な方におすすすめのさっぱりとしたカクテルです。
ほぼジンソーダと同じですが、そこにライムを入れたカクテル。
食前や食後にピッタリ。
材料
- ジン
- ライム
- 炭酸水
ジンモーニ
ジンカクテルで、カクテル初心者に特につくってみてほしいのが「グレープフルーツジントニック」です。
ジントニックにグレープフルーツジュースが加わったカクテルですが、これが最高!
グレープフルーツの果実感と酸味が入ることで、とても爽やかで女性にも飲みやすい味わいに仕上がります。
材料
- ジン
- グレープフルーツジュース
- トニックウォーター
ネグローニ
世界中のバーで最も人気のあるジンカクテルのひとつ「ネグローニ」。
これも、ジンを買ったらつくりたいカクテルです。
甘口でアルコール度数が強いカクテルが好きな方におすすめで、ハーブ系の苦味がアクセントになっています。
材料
- ジン
- カンパリ
- スイートベルモット
まとめ:ジンを買って自宅でカクテルを楽しもう!
「ジンとはどんなお酒なのか?ジンの種類やジン選びのポイント、初心者におすすめのジン、ジンのおすすめカクテル」を紹介しました。
この記事が、
「ジンについてあまり知らなかった!」という方がジンを知るきっかけに。
「どんなジンを選べばいいか悩んでいた!」という方の手助けができれば幸いです。
自宅でおいしいカクテルを楽しんでください!
まとめ
- ジンとは?:ジュニパーベリーが使われているアルコール度数37.5%以上のお酒。
- ジンを選ぶポイント5つ:ボトルデザイン/味わい/価格/アルコール度数/自分の好み
- カクテルにおすすめのジン4銘柄:ビーフィーター/ゴードン/ボンベイサファイア/タンカレー
- ジンでつくれるおすすめカクテル4選:
- ジントニック
- ジンリッキー
- グレープフルーツジントニック
- ネグローニ
ここまで読んでいただきありがとうございました。