「バーテンダーがカッコよくシェイクしているのをみて、自分もやってみたい」
「シェイクはどんな技法なのかを解説してほしい」
カクテルといえば、シェイク。
これからカクテルをつくりたいと思っている方、つくり方がいまいちわからないという方に向けて、今回は、カクテルづくりの技法「シェイク」について、シェイクの目的やステアとの違い、シェイクでつくれるカクテルなどの基礎知識を解説します。
目次
シェイクの基礎知識を徹底解説!
シェイクとは?
シェイクとは、材料をシェイカーに注いで急速に冷やし、空気をまぜながらカクテルをつくる技法になります。
カクテルをつくる技法には、ビルド・ステア・シェイク・ブレンドの4種が代表的で、シェイクでつくれるカクテルはたくさんあります。
バーテンダーといえばシェイクのイメージが強いように、最も華があり、自分でできるようになりたい技法ですね。
なぜシェイクをするのか?
シェイクは、シェイカーに材料を注ぎ、氷とともにシャカシャカ振る技法ですが、なぜそのようなことをするのでしょうか?
カッコイイだけではありません。
ビルドでつくるカクテル、ステアでつくるカクテル、シェイクでつくるカクテル。
それぞれになぜその技法でつくるのかという意味があります。
シェイクの目的
素材の鋭さやアルコール感をやわらげて飲みやすくする。
これだけいってもよくわからないと思うので、このことをもっと深く掘り下げたいと思います。
シェイクとは、まぜる+冷やす+空気を含ませる
シェイカーに、材料と氷を入れて振ることで、材料を冷やしてまぜることができます。
シェイクに使用する材料は、お酒やジュース・氷だけだと考えられがちですが、それだけではありません。
実は、空気も材料の一つです。
何も考えずに素人がつくるカクテルと、プロのおいしいカクテルの味の違いはここにあります。
ポイント
何も考えずに素人がつくる ⇨ アルコール感がキツく、味がばらばら。
プロがつくる ⇨ アルコールの刺激が少なく、スーッと口に入る。味がまとまっている。
この、空気を含ませるという考え方が、おいしいカクテルをつくるうえでは重要です。
ステアとシェイクの違い
ステアとシェイクの作り方の違いは、見た目ではっきりとわかります。
ステアはミキシンググラスで材料を混ぜ、シェイクはシェイカーで材料を混ぜます。
材料が同じで作り方が違うと、味わいはどのように変化するのでしょうか?
ポイント
ステア:
材料をミキシンググラスで冷やしてまぜる ⇨ ベースの酒の強さ、鋭さがしっかり感じられる。
シェイク:
材料をシェイカーで空気を入れながら冷やしてまぜる ⇨ お酒の鋭さやアルコール感をやわらげ、飲みやすなる。
ステアの目的は、お酒そのものの味を生かしたいので、アルコールが強く感じるカクテルが多く、シェイクの目的は、飲みやすくすることなので、ステアよりもまろやかな味わいになります。
シェイクの方がお酒感が強いのでは?
と思っていた方へ補足すると、シェイクカクテルは材料のお酒がアルコール高めのものを使用することが多いので、アルコール度数が強いカクテルのイメージですが、シェイクは空気を含ませる役割があり、それによりステアよりもキリッと飲みやすくなります。
シェイクで使う道具
シェイクで使う道具を紹介します。
シェイカー
シェイクの際に一番重要なのは、もちろんシェイカーです。
シェイカーには、大きく2種類のタイプがあります。
- スリーピースシェイカー
- ボストンシェイカー(ツーピースシェイカー)
スリーピースシェイカー
日本ではこちらのシェイカーを使用することが多いです。
海外でもこの日本スタイルのシェイカーが注目をあびて使う方も多くなっており、こちらはみなさんもイメージしているシェイカーだと思います。
トップ・ストレーナー・ボディの3つの部品で構成されており、ボストンシェイカーよりもコンパクトです。
容量が小さくなればなるほど空気が入りにくいため、カクテルはキリッとするどい味わいになりやすいです。
味がうすくなりにくいのも特徴ですね。
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ツーピース(ボストン)シェイカー
ツーピースシェイカーで別名ボストンシェイカーとも言います。
主に海外のバーでよく使われているシェイカーで、上下2つの部品から構成されているため、ツーピースといいます。
カクテルづくりの際、容量が大きいので空気がたくさん入り、まろやかな味に仕上がります。
日本でも近年よく使用されており、フルーツカクテルで使われることが多い印象です。
もちろん、スタンダードなカクテルをつくるときにも使用されます。
シェイカーを買おうと思っている方へ、おすすめのシェイカーをランキング形式で紹介しています。
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メジャーカップ
お酒を注ぐときの分量を量るときに使います。
お酒はメジャーカップがなくとも家庭にある計量カップでもいいですが、メジャーカップの方が早く注げてかっこいいので、持っていない方は1つは常備しておきたいですね。
自宅でカクテルをつくるならやっぱりメジャーカップ1つはもっておきたいところ!
私が普段愛用しているメジャーカップはこちらです。
メジャーカップはものによって、30ml/45mlが正確にはかれず、多少誤差が出てくるものもありますが、こちらは正確でかつおしゃれな模様が気に入っています。
他にもどんなメジャーカップがあるのか気になる方へ、おすすめの使いやすいメジャーカップをこちらの記事で紹介しています。
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カクテルグラス
グラスは色々な種類がありますが、シェイクのカクテルに使用するのは、基本的にカクテルグラスが多いです。
また、カクテルによってはロックグラスでつくることもあるので、できればそろえておきたいですね。
カクテルグラスは100均にも売っていますが、容量少なめで口が厚いので、よりおいしく飲みたい方はもうちょっといいグラスがおすすめです。
どんなグラスで飲むかで、味が驚くほど変わります!
私が普段愛用している、ベーシックなカクテルグラスは東洋佐々木の130mlです。
とても汎用性が高いのでおすすめです。
他のグラスを知りたい方は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
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シェイクでつくるカクテル5選
シェイクでつくる代表的なカクテルにはどんなものがあるのかを5種類紹介します。
【ジンベース】ギムレット
カクテル名 | ギムレット |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 辛口 |
色 | 白 |
アルコール度数 | 約32度 |
材料 | ジン/ライムジュース/シュガーシロップ |
ジンベースの人気ショートカクテルのひとつで、レイモンドチャンドラーの『長いお別れ』という小説でも有名なカクテルです。
この小説の登場人物が言う「ギムレットにはまだ早すぎる」というセリフでおなじみ。
バーでもよく注文されるカクテルで、カクテルをつくるならおさえておきたいですね。
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【ジンベース】ホワイトレディ
カクテル名 | ホワイトレディ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白 |
アルコール度数 | 約36度 |
材料 | ジン/ホワイトキュラソー/レモンジュース |
バーテンダーが見習いの時、最初にシェイクのカクテルを練習するときにつくるカクテルのひとつでもあります。
「ジン、ホワイトキュラソーの甘み、レモンの酸味」この3つのバランスを鍛えるにはうってつけで、シンプルなレシピですが奥が深い一杯です。
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【ウォッカベース】バラライカ
カクテル名 | バラライカ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | ウォッカ/ホワイトキュラソー/レモンジュース |
バラライカはロシアの民族楽器で、三角の形をしているためそれに似ていることから名づけられました。
ホワイトレディのベースのジンをウォッカに代えたカクテルで、さわやかな飲み口でクセもあまりないので飲みやすいです。
人気のスタンダードカクテルのひとつで、ウォッカベースのショートカクテルといわれたら必ず名前があがります。
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【ラムベース】ダイキリ
カクテル名 | ダイキリ |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約28度 |
材料 | ラム/ライムジュース/シュガーシロップ |
1940年代に文豪ヘミングウェイも愛したことで有名なラムベースの代表カクテルです。
お酒+酸味+甘みのバランスが重要で、バーテンダーの方が最初に練習するカクテルのひとつ。
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【ラムベース】XYZ(エックスワイジー)
カクテル名 | XYZ(エックスワイジー) |
カクテルタイプ | ショートカクテル |
技法 | シェイク |
テイスト | 中甘辛口 |
色 | 白色 |
アルコール度数 | 約30度 |
材料 | ラム/ホワイトキュラソー/レモンジュース |
ラムベースのカクテルで、1980年代に漫画・アニメで大ヒットした作品『シティハンター』で有名になりました。
アルファベットのXYZの次がないため「これ以上のものはない。最高のカクテル。最後に飲むカクテル。」などの意味があるカクテルです。
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【知識編】シェイクとは?基礎知識・ポイント総まとめ
シェイクとはどんな技法なのか、目的やステアとの違い、必要な道具やシェイクでつくるカクテルを解説しました。
簡単にまとめます。
シェイクまとめ
- シェイク⇨ まぜる+冷やす+空気を含ませる。
- ステア ⇨ ミキシンググラスへ材料を注いで、冷やしながらまぜる。
- シェイクの目的 ⇨ 素材のするどさやアルコール感をやわらげて飲みやすくする。
- ステアとシェイクの違い ⇨ ステアはお酒感が強く、シェイクは飲みやすくする。
- シェイクで使う道具 ⇨ シェイカー/メジャーカップ/カクテルグラス
- シェイクカクテル例):ギムレット/ホワイトレディ/バラライカ/ダイキリ/XYZ
シェイクに関しては、これらの特徴を覚えておけば大丈夫です。
以上、カクテルの基本技法:シェイクでした。
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