赤く、鮮やかな色が印象的なハーブリキュール「カンパリ」。
カンパリというお酒を知らない方はもちろん、知っている方にも有益な情報をお伝えしたいと思います。
目次
カンパリとは
1860年にイタリアのミラノで誕生した、ハーブリキュールです。
今からおよそ160年前からあったのですね。
日本には食前酒という文化は馴染みないですが、本場のイタリアでは、食事の前にお酒を軽く飲む習慣があります。
その際に飲まれるものとして、カンパリは定番の食前酒だそうです。
原料
カンパリは何から作られているのでしょうか?
1860年前に作られたオリジナルのレシピは、今なお、守られ続けています。
そのレシピは、ごく一部の製造責任者のみしかしらず、
どんな原料が、何種類入っているのかは、謎に包まれています。
まことしやかに出回っている、原料についての情報は、
- オレンジピール(オレンジの皮)
- コリアンダー
- キャラウェイ
- リンドウの根
など60種類が原料として使われている。
となっています。
ただ確実にわかっているのは、アルコール、水、着色料(赤102・黄5・青1)が使用されているということです。
元々、カンパリの赤い色は、エンジムシという虫から出る染料でつくられていたらしいですが、
さすがにそれはどうだろう?ということで、合成着色料に変更したとのことです。
昔は医薬品として飲まれていたこともあったみたいですが、
着色料が入っていることからわかるように、健康にはあまりよろしくないです。
味:ストレートで飲んだ感想
薬草のような、また苦みのある薬を連想させるような香りです。
苦みが一番にきて、奥から甘みがきます。
薬草のような印象で、ずっと舌に苦みが残ります。
カンパリとアペロールの違い
アペロールというリキュールはご存じでしょうか?
アペロールは、カンパリとよく似ているため、混同しがちです。
アペロールとは
アペロールは1919年に、イタリアで誕生しました。
味若干の苦みと、ハーブやオレンジのような香味、甘みもあります。
カンパリ・アペロール比較
アルコール度数 | 苦み | 色 | 誕生 | 国 | |
カンパリ | 25度 | 強 | 赤 | 1860年 | イタリア |
アペロール | 11度 | 中 | オレンジ | 1919年 | イタリア |
この表からわかること。
- どちらもイタリアでつくられるお酒。
- カンパリのほうが歴史が古く、アペロールはその後に作られた。
- カンパリのほうがアルコール度数は強く、アペロールは低い。
- カンパリの方が苦みが強く、アペロールの方が苦みが弱い。
- カンパリは赤色、アペロールはオレンジ。
苦い、ハーブ系の味が好き ⇒ カンパリ
アルコール強めが好き ⇒ カンパリ
オレンジ、ハーブ系の味が好き ⇒ アペロール
アルコール弱めが好き ⇒ アペロール
カンパリ【カクテルレシピ】
カンパリを使ったカクテルの作り方を紹介します。
カンパリは、世界中で人気なカクテルに使用されていることが多いです。
1、ネグローニ
日本ではあまり知名度がないかもしれませんが、世界中で大人気のカクテルです。
The World's Best-Selling Classic Cocktails 2019において、世界で2番目に人気のカクテルです。
レシピ
- カンパリ 30ml
- ジン 30ml
- スイートベルモット 30ml
1、材料全てを、氷が入ったロックグラスでステア。
2、仕上げにオレンジピールやオレンジスライスを飾る。
アルコール度数高めの甘口カクテルです。
2、ブルーヴァディア
このカクテルは、知らない方が多いと思います。
ネグローニに使ったジンを、バーボンウィスキーに代えたカクテルです。
レシピ
- カンパリ 30ml
- バーボンorライウィスキー30ml
- スイートベルモット 30ml
1、材料全てを、氷が入ったロックグラスでステア。
2、仕上げに、レモンピールまたはオレンジピール、オレンジスライスを飾る。
このカクテルも、The World's Best-Selling Classic Cocktails 2019において、20位にランクインしています。
ウィスキーが好きで、甘口のカクテルが好みの方におススメです。
3、アメリカーノ
カンパリの創始者であるガスパーレ・カンパリが経営していた、
イタリアの「カフェ・カンパリ」で、オープン当初から提供されていました。
このカクテルも、世界中で人気となっています。
レシピ
- カンパリ 30ml
- スイートベルモット 30ml
- 炭酸水 適量
1、カンパリとスイートベルモットを、氷が入ったタンブラーに注ぐ。
2、炭酸水を好みの量まで注ぐ。
3、お好みでオレンジピールやオレンジスライスまたは、レモンピールを飾る。
さっぱりと、苦みがきいたカクテルです。
4、オールドパル
前述の、ネグローニで使用したジンを、ライウィスキーに代えたものです。
「古い仲間」「懐かしい仲間」という意味で、禁酒法時代よりも前から飲まれていました。
レシピ
- カンパリ 30ml
- ライウィスキー 30ml
- ドライベルモット 30ml
1、ミキシンググラスに氷を入れ、全ての材料をステア。
2、カクテルグラスに注ぎ、オレンジピールやチェリーなどを飾る。
力強い味わいで、ブルーヴァディアよりも少し辛口です。
5、カンパリソーダ
知っている方は多いと思います。
苦みと甘味が感じられる、さっぱりとしたカクテルです。
レシピ
- カンパリ 30ml
- 炭酸水 適量
1、ロンググラスに氷をいれ、カンパリと炭酸を注いでステア。
2、オレンジスライスやレモンスライスを飾ってもいい。
6、カンパリオレンジ
カンパリとオレンジジュースの、シンプルですが甘くておいしいカクテルです。
レシピ
- カンパリ 40ml
- オレンジジュース 適量
1、ロンググラスに氷をいれ、カンパリとオレンジジュースを注ぐ。
2、オレンジスライスやレモンスライスを飾ってもいい。
7、カンパリグレープフルーツ
カンパリとグレープフルーツで、甘酸っぱいさっぱりカクテルです。
レシピ
- カンパリ 40ml
- グレープフルーツジュース 適量
1、ロンググラスに氷をいれ、カンパリとグレープフルーツジュースを注ぐ。
2、オレンジスライスやグレープフルーツスライスを飾ってもいい。
8、カンパリトニック
カンパリとトニックウォーターを合わせたシンプルなカクテルです。
のどの渇きを潤す、さっぱりとした一杯です。
レシピ
- カンパリ 40ml
- トニックウォーター 適量
1、ロンググラスに氷を入れ、カンパリとトニックウォーターを注ぐ。
2、オレンジスライスを飾る。
9、ミート
1870年ごろ、この組み合わせが誕生しました。
レシピ
- カンパリ
- スイートベルモット
1、ロックグラスに氷をいれ、全ての材料を注いでステア。
2、オレンジピールを飾る。
10、ネグローニズバリアート
1970年代、ミラノのバーテンダーが、ネグローニのジンを、スパークリングワインと間違え提供します。
しかし、意外とこの組み合わせはいける!
となり、いまではクラッシックカクテルとして、世界中で愛されています。
ズバリアートとはイタリアで「間違い」を意味します。
レシピ
- カンパリ 30ml
- スイートベルモット 30ml
- スパークリングワイン 適量
1、ロンググラスに氷をいれ、カンパリ、スイートベルモットを注いでステア。
2、スパークリングワインを注ぐ。
3、オレンジスライスを飾る。
11、スプモーニ
カンパリトニックにグレープフルーツが加わった、さっぱり系カクテルです。
グレープフルーツ+トニックウォーターの組み合わせは最強で、どのお酒で割って飲んでも美味しいです。
ほんのりと苦みが香る、暑い日なんかにちょうどいいと思います。
レシピ
- カンパリ 30ml
- グレープフルーツジュース 30ml
- トニックウォーター 適量
1、ロンググラスにカンパリ、グレープフルーツを注ぎステア。
2、トニックウォーターを注ぐ。
3、仕上げにオレンジやグレープフルーツスライスを飾る。
12、カンパリシェカラート
カンパリをシェイクすることで、味わいや苦みがまろやかになり、飲みやすくなります。
レシピ
- カンパリ 60ml
1、カンパリと氷をシェイカーに入れ、シェイクする。
まとめ
カンパリは苦くて甘いお酒です。
日本人は、アルコール度数低めで、クセが少なく飲みやすいカクテルを好む傾向にあります。
海外の欧米人などは、アルコール度数強めで、クセがあるカクテルを好む傾向にあります。
そのため、海外で人気のカクテルは日本ではあまり認知されていないことが多いです。
アルコールが弱い方は、ソーダやトニックなどで割るロングカクテルで飲むのがおススメです!!
現在の日本のカクテル業界では、ハーブや薬草、スパイスを使用したカクテルが、徐々に頭角を現してきています。
ちなみに、私が一番好きなカンパリカクテルは、ブルーヴァディアです。
是非、いろいろな割り方で飲んでみて下さい!!