カクテルの発展史のイメージ画像。

カクテルはなぜ発展した?歴史から見るカクテルの変遷

カクテルについて勉強していくと、オモシロいことがたくさん出てきます。

その中でも、カクテルがどうやって広がっていったのか?

について、今回はお話ししたいと思います。

 

実は、カクテル文化が広がったのは、禁酒法のおかげだと知っておるかい?
お酒が禁止されているのにカクテルが広がったの!?
そうじゃ。不思議じゃろ?なぜそうなったのかをこれから詳しく説明していこう。

 

カクテルの誕生

1806年に発行された新聞の記事で、

Cocktail, then in a stimulating liquor, composed of spirits of any kind, sugar, water and bitters it is vulgarly called a bitteredsling,...

カクテルとは刺激的なリカーの一種で、何らかのスピリッツ、砂糖、水そしてビターズを混合させたもの。それは、ビタードスリングとも俗称される。

という文言が出てきます。

これが現在確認できる中で最も古いカクテルを定義した文献で、

このことから、1806年より前にはカクテルが存在していたことがわかるのじゃ。

 

カクテルの発展

カクテルの発展には、大きく3つの要因があります。

1.ジェリー・トーマス

2.製氷機の発明

3.禁酒法

 

1.ジェリートーマス

1806年にカクテルの存在を確認して約60年後の、1860年代。

ジェリートーマスというバーテンダーが、数多くのカクテルを生み出します。

彼の著書に『ザ・バーテンダーズ・ガイド The Bartender's Guide』があります。

この本には、カクテルの技術・レシピ・自家製の製造方法などが記されており、当時の他のバーテンダーのバイブルとして広まりました。

彼が、カクテルを大きく成長させたと言われています。

 

2.製氷機の発明

冷凍庫

1800年代以前、氷は流通していませんでした。

よって、冷たいドリンクをつくることは難しく、今日のカクテルはありませんでした。

しかし1800年代初頭、アメリカでフレデリック・チューダーが世界初の天然氷の販売業を興し、その後氷が流通するようになりました。

1869年、アメリカでフェルディナン・カレが製氷工場を開業し、機械での製氷が広まります。

それにより、氷で冷たいカクテルをつくれるようになり、製氷機の発明がカクテルの発展の一因となります。

 

3.禁酒法

1920年、アメリカで禁酒法が発令されます。

この禁酒法で政府は酒を禁止したが、民衆はこっそりと隠れて飲むのじゃ。
それとカクテルの発展とどんな関係があるの?
政府の目を盗んで、隠れ家スタイルのバーである「スピークイージー Speakeasy」がたくさんできたのじゃが、密造されて提供される酒はめちゃくちゃまずかったらしい。

それを、どうやったら美味しく飲めるか考え、色々な調合がされた。

そうやってつくられたカクテルが、クラシックカクテルと呼ばれ、今も人気となっているのじゃよ。

なるほど!お酒そのものの味がまずかったから、たくさんのカクテルが生まれたんだね!!

 

禁酒法で、多くのバーテンダーがヨーロッパへ渡り、ヨーロッパにカクテル文化が広がります。

その一方、アメリカに残ったバーテンダーもおり、彼らが今でも飲まれ続けるカクテルを考案することで、

カクテル文化が発展していきました。

ちなみにこの時代は、お酒だけでなく、文学や芸術も発展しました。

 

まとめ

禁酒法によりお酒が禁止されたことが、結果としてカクテルの発展につながりました。

それ以外にも、バーテンダーや製氷機など、様々な要因がありカクテル文化が発展していきました。

  • カクテルは、今から約200年ほど前の1806年には誕生していた。

<カクテルの発展の要因3つ>

  • ジェリー・トーマス
  • 製氷機の発明
  • 禁酒法

 

-基礎知識

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