カクテルに興味がある方は「カクテルの語源って?」と一度は疑問に思うのではないでしょうか?
私もカクテルの語源を気になって、色々なサイトや書籍で調べてみました。
サイトや書籍によって提唱している説は色々ありましたが、その中でも有力だと思われる説5つを解説します。
この記事でわかること
・カクテルの語源の有力説5つ
目次
カクテルという言葉はどこからきた?
カクテルの語源については複数の説があり、メキシコ説やイギリス説、アメリカ説、フランス説などいろいろ伝えられています。
どれが正しいのかは賛否両論で、住んでいる地域や立場によって、提唱する説は異なります。
色々なサイトや書籍で調べ、有力だと思われる5つの説があることがわかったため、一つひとつ解説します。
- メキシコ説①:木の枝=雄鶏の尻尾
- メキシコ説②:美女の名前
- アメリカ説:酒瓶に挿してあった雄鶏の尻尾
- イギリス説:雑種の馬
- フランス説:卵酒のような飲み物
1.メキシコ説①:木の枝=雄鶏の尻尾
国際バーテンダー協会がカクテルの語源として紹介している説です。これが日本では最も知られている語源ではないでしょうか。
昔、メキシコのユカタン半島にあるカンペチェという港町に、イギリスの船が入港してきました。
船員たちはその町にある酒場に入ると、カウンター内で少年がきれいに皮をむいた木の枝で、美味しそうなミックスドリンクをつくって、その土地の人に飲ませていました。
当時、イギリス人はお酒はストレートでそのまま飲んでいたのでとても珍しく、船員が少年に「それは何?」と聞くと少年は使っていた木の枝のことを聞かれたと思い「これは、コーラ・デ・ガジョ(Cola de gallo)だよ」と答えました。
コーラ・デ・ガジョとはスペイン語で雄鶏の尻尾という意味で、英語に直すとテール・オブ・コック(Tale of cock)」になり、それがやがてカクテル(Cocktail)と呼ばれるようになった。
2.メキシコ説②:美女の名前
サヴォイ・カクテルブックで起源として紹介されている説です。19世紀初め、アメリカ南部陸軍とメキシコ軍の争いが頻発していました。
その後休戦協定が結ばれることになりますが、その協定の交渉の場で、美女がお酒を調合した液体の入ったグラスを運んできます。
そのグラスは1つしかなく、アメリカ軍の将軍とメキシコ王のどちらが先に飲むのか、不穏な空気が流れました。
それを察した美女は自分でそのグラスの酒を飲み干し、緊張が解けて交渉が無事に終わりました。
将軍は最後に、機転がきく美女のことをメキシコ王にたずね、「自分の娘のコクテル(Coctel)だ」と答えたという説です。
3.アメリカ説:酒瓶に挿してあった雄鶏の尻尾
1775~1783年のアメリカ独立戦争の時期、ニューヨーク市の北にエムスフォードというイギリスの植民地があり、そこにあるバー「四角軒」の美人経営者「ベティフラナガン」が、独立軍の兵士たちに酒をふるまっていました。
ある日彼女は反独立派の大地主の家に忍び込み、見事な尻尾をもつ雄鶏を盗み、ローストチキンにして兵士にふるまいました。
兵士たちはそれを食べて酒を飲み、さあもう一杯飲もうとバックバーを見ると、ミックスされた酒の瓶に雄鶏の尻尾(Cockitail)がさしてありました。
兵士たちはローストチキンが雄鶏だとわかり、「Cocktail万歳!」と叫び、そのミックスされた酒を注文する時は「Cocktail(カクテル)」と呼ぶようになったのが始まり。
という説です。
4.イギリス説:雑種の馬
イギリスの話で、ヨーロッパで支持する人が多い説です。
イギリスの北イングランド、ヨークシャー地方では、純血の馬と雑種の馬を区別するため、雑種の馬の尻尾を切っていました。
この尻尾を切った馬をドック・テールと呼び、それがコック・テールになりました。
ミックスしたお酒を雑種の馬(ミックス)になぞらえたという説。
5.フランス説:卵酒のような飲み物
こちらはフランス語がゆかりの説です。
1795年、カリブ海のイスパニョーラ島のサント・ドミンゴで反乱が起こり、アメリカに逃げた「アントワーヌ・アメデ・ペイショー」がニューオーリンズで薬局を開店しました。
彼の目玉商品は2つあり、ペイショーズビターズ(苦味のある酒)とラムベースの卵酒でした。
当時のニューオーリンズはフランス人が多く、この卵酒のことをフランス語でコクチェ(Coquetier)と呼ばれていました。
もともとは病人用のお酒でしたが、病人以外にも人気となりいつしかこのコクチェのような混ぜた飲み物のことを「コクチェのような飲み物、コクテール(Cocktail)」と呼ぶようになったという説。
まとめ:カクテルの語源を知って知識を深めよう!
カクテルの語源となった元となる有力説を5つ解説しました。
カクテルの語源5つを再度まとめます。
- メキシコ説①:木の枝=雄鶏の尻尾
- メキシコ説②:美女の名前
- アメリカ説:酒瓶に挿してあった雄鶏の尻尾
- イギリス説:雑種の馬
- フランス説:卵酒のような飲み物
いかがでしたでしょうか。
国や地域によって伝わっている説が異なるため、聞いたことのない説もあったと思います。
この記事が、皆さんのカクテル知識を深めて、もっとカクテルを楽しむ!ことに役立てば幸いです。
以上、カクテルの語源の解説でした。ここまで読んでいただきありがとうございます。