世界中の人々が大好きなウィスキー「山崎」。
と、言われていますが、
一般の方は「本当に人気なの?」「なぜそんなに人気なのかわからない」
と思っている方も多いのでは??
今回は、ジャパニーズウィスキー山崎について、筆者の体験談とともに、掘り下げていきたいと思います。
目次
山崎人気の実状
私は一時期バーで働いていましたが、はっきり言います。
山崎は非常に人気です。
バーには、20代~70代くらいの方まで幅広い層のお客様がいらっしゃいます。
特に多いのは30代~50代の男性です。
お客様によって、注文するものは違いますが、その中でも群を抜いてよく注文されるウィスキーが山崎です。
「おお!この店山崎あるんや!」
「日本のウィスキー何がある?山崎あるなら山崎で!」
と言われることが多々ありました。
接待で、目上の方にお酒をすすめる際も、
「山崎飲みますか!!」
山崎が人気という疑問
なぜこんなにも絶大な人気を誇るのか?
筆者自身、バーで働きだした当初はよくわかっていませんでした。
そう思い色々調べると、なるほど!!!!
「山崎ってウィスキーはそんなにこだわってつくられてるんや!」「なるほど、だから人々から愛されているのか」
と驚くことがたくさんありました。
一番驚いたのは、山崎のことを勉強した後に飲むと、まったく味が違うのです。
それもそのはず、山崎のことを知ると、これまでの歴史、職人さんの努力、それらが自然と頭に浮かびあがってきます。
様々な想いがいくつも積み重なり、このウィスキーが完成されたんだ。
そう考えながら飲むウィスキーの味は、今までよりも格段に美味しい気がします。 (確実に変態ですね。)
この感動をみなさんにも味わっていただきたく、
山崎のよさをまとめました。
ここがすごいぞ山崎ブランド
情熱の結晶。
1923年、日本初の本格蒸留所「山崎蒸留所」が建設されはじめます。
創業者は知る人ぞ知るこの人。鳥井信治郎氏。
この方の夢は、『日本人の手で、世界に誇る日本のウィスキーをつくりたい』でしたが、ウィスキーは熟成するのに長い年月が必要です。
その夢は、並大抵の努力ではなしえることができません。当時の村の人たちからは、非難の声が続出。出る杭は打つという昔からの日本の風潮ですね。
それにめげることなく、試行錯誤の結果、ようやく6年後の1929年に日本初の本格国産ウィスキー「白札」が発売されます。
努力の甲斐、むなしく、当時の日本人には受け入れられませんでした。それでもめげずに改良し続け、1937年「角瓶」を発売しました。
これが人気に火をつけ、日本にウィスキーブームが到来します。
その後、信治郎の次男の「佐治敬三氏」が後を受け継ぎます。
敬三氏は、『日本を代表するシングルモルトウィスキーをつくる』そう心に誓い、ひたすらテイスティングを繰り返します。
ああでもない、こうでもない、と妥協することなく、決死の思いで挑戦し続けました。
そしてようやく、1984年3月14日、シングルモルトウィスキー「山崎」が誕生しました。
受け継がれていく熱い想い。
山崎のボトルのラベルをみてみると、、、
筆文字で山崎と書かれています。
意外と知らない方が多いですが、その文字は、敬三氏によるものです。
よく見ると、「崎」の「奇」の部分には「寿」の文字が隠されています。
サントリーの前身である「寿屋」から代々受け継いがれてきた想いと、めでたい「寿」というお祝いの気持ちが込められています。
こだわって、こだわり抜いた山崎という地。
出典:サントリーHP
信治郎氏は、日本人の繊細な味覚にあう、日本のウィスキーをつくりたいという信念があったからこそ、日本的な風土の地を求めていました。
日本全国を周り、厳選していく中で、ようやくたどり着いたのが、大阪と京都の県境にある山崎でした。
選んだ理由のひとつは、名水百選にも選ばれている「離宮の水」茶人・千利休もこの水を愛し、秀吉のために茶室を構えたそうです。
さらにもうひとつ選んだ理由があり、それは山崎の気候です。
あたり一帯を山に囲まれており、桂川、宇治川、木津川の合流地点にあることで、濃い霧が発生しやすく、温暖で湿潤な気候は、ウィスキーの樽熟成に最適なのです。
このように、こだわってこだわり抜かれて、選ばれた山崎という地だからこそ、日本を代表するウィスキーが生まれたのです。
山崎の味わいが重厚で複雑なわけ。
- 木とステンレスの2種類の発酵槽。
- サイズも形も異なる16基の蒸留釜。
- 直火と間接加熱の2種類の加熱方法。
- ざまざまな材質や大きさの熟成樽。
これらは世界的にも稀な原酒のつくり分け方で、約100種類もの原酒が生まれています。
この多彩な原酒を絶妙なバランスで組み合わせることで、シングルモルトウィスキー「山崎」が完成したのです。
世界的に有名になったきっかけ
2003年の山崎蒸留所開設80周年のとき、世界的に権威のある酒類コンペISCで、山崎12年が日本初となる金賞を受賞。
2010年には山崎1984が、1000品のお酒の頂点に選ばれ、最高金賞を受賞しました。
その後も数々の賞を受け、現在の地位まで上り詰めたのです。
このように、世界から認められたのにも関わらず、よりよい品質のウィスキーをつくるべく、蒸留所の大規模な改修をするなど、日々挑戦しています。
ウィスキーの種類
シングルモルトウィスキー「山崎」の魅力、伝わりましたでしょうか?
ここまで、山崎の人気の理由を掘り下げていきました。
ここからは、山崎がリリースしているウィスキーを紹介していきます。
山崎シングルモルトNV
山崎シングルモルトの年数表記なしのウィスキーです。
山崎12年などの年代物が、原酒不足で販売休止となったために、サントリーが新たにつくったウィスキーです。
- 味わい
フランスのボルドー・赤ワイン樽で熟成させた原酒をキーモルトとして使用しています。
ワイン樽熟成の原酒とミズナラ樽熟成の原酒が合わさっており、華やかで甘くなめらかな香味があります。
NVのものでも、人気のために品薄で、価格が高騰しているのが現状です。
なかなかコンビニやスーパーには売ってなかったり、1人1本までと制限されています。
通販だと、まだ購入できるので、リンク貼っておきます。
参考価格:約10000円。もともとの定価が4200円、半年前くらいまでは8000円でした。どんどん値上がりしています。
山崎12年
日本で初めて賞をとったウィスキーです。
海外でも評価の高いこの12年は、いまでは中々出会えないウィスキーとなってしまいました。
- 味わい
繊細で上品なテイスト。
山崎ホワイトオーク樽のモルト原酒からくる、甘いバニラのような香りです。
シェリー樽原酒とミズナラ樽原酒も入っており、何層にも香味が重なり、飲み飽きない味わいです。
参考価格:約18500円。定価は約8500円ほどでした。半年前は約17000円でした。
山崎18年
シェリー樽で18年以上熟成させた原酒を中心に、じっくりと後熟したフルボディのシングルモルトです。
- 味わい
シェリー樽熟成による甘いドライフルーツのような味が感じられます。
また、18年かけて培われた熟成感と奥行きが深みを出しています。
価格は約75000円。定価は約25000円だったみたいです。
山崎25年
25年以上の長期熟成シェリー樽原酒を厳選して、丁寧に合わせた最高峰のウィスキーです。
- 味わい
重厚でエレガントな味わいと、芳醇で幾重にも重なりあう香りと、長い余韻を残す究極のウィスキーだそうです。
参考価格:約82万円以上!定価は約13万円なのでその何倍もの値段がついています。
ちなみに半年前は約70万でした。
たった半年でおよそ10万円以上も値上がりしています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
山崎がどんな想いでつくられたか、少しでも伝わっていれば幸いです。
同じように感動して、ウィスキーを一層美味しく飲めれば、これであなたも変態です。
是非、山崎を飲む機会があれば思い出してみてください。