複数のカクテルスタイルのイメージ画像。

知る人ぞ知るカクテルスタイル7種!パンチ・コブラー・デイジーなどの由来・材料・違いを解説

カクテルにはショートカクテルとロングカクテルの2種類があります。

また、ロングカクテルの中には、フィズやクーラー、コリンズなど、材料・つくり方・グラスによって色々なスタイルで分けられることがあります。

今回は、「パンチやコブラーなど」バーではあまり注文されませんが、知る人は知っているカクテルのスタイルを7種紹介します。

どんなカクテルスタイルがあるのか、起源や誕生した国、材料などをみていきましょう。

知る人ぞ知るカクテルスタイル

パンチ/Punch

パンチカクテルのイメージ画像

1630年頃、インド人によってパンチカクテルがつくられます。

蒸留酒(アラック)・砂糖・ライム・スパイス・水を、大きめのパンチボウルに混ぜ合わせてつくられました。

5種類の材料を使用するということで、ヒンディー語で「5」という意味の「パンジ(Panch)」とよばれるようになったそうです。

ちなみにカクテルが広がり始めたのは19世紀で、カクテルの源流とも言われています。

パンチカクテルは、基本的に大人数でシェアすることが多く、パーティーなどで提供されますが、ロングカクテルとして通常のグラスでつくることもできます。

  • 起源:17世紀
  • 国:東インド諸島
  • 材料:スピリッツorワイン+柑橘系の果汁+水+砂糖+フルーツジュース(+フルーツ)
  • グラス:タンブラー

例)プランターズパンチ・グリーンビースト

デイジー/Daisy

デイジーカクテルのイメージ画像。

デイジーとは「ひな菊」という意味があり、俗語(日常言葉)で「素敵なもの・逸品」という意味があります。

ジンやウィスキーなどの蒸留酒・柑橘系の果汁・シロップ・キュラソー(オレンジから造られたリキュール)をシェイクして、クラッシュアイスで満たしたグラスに注いでつくるカクテルです。

その後に炭酸水を注ぐ場合もあります。

グラスはゴブレットで、ストローで飲むスタイルで、可愛らしいイメージのカクテルスタイルです。

  • 起源:1870年代頃
  • 国:アメリカ
  • 材料:スピリッツ+柑橘系の果汁+シロップ+キュラソー+(炭酸水)
  • 技法:シェイク・ビルド
  • グラス:ゴブレット
  • 氷:クラッシュアイス

例)ジンデイジー・ブランデーデイジー

コブラー/Cobbler

コブラーカクテルのイメージ画像。

コブラーは「靴屋」という意味があり、暑い夏の昼下がりに、靴屋がのどの渇きをうるおすためにつくった飲み物が評判となったのが由来と言われています。

アメリカで生まれたサマードリンクで、通常クラッシュアイスに材料が注がれ、仕上げにフルーツが飾られます。

  • 起源:19世紀初頭
  • 国:アメリカ
  • 材料:スピリッツorリキュールorワイン+砂糖+フルーツ
  • 技法:ビルド
  • グラス:ワイングラス・オールドファッションドグラス(ロックグラス)

例)ワインコブラー・シェリーコブラー

トディ/Toddy

トディカクテルのイメージ画像。

トディとは、蒸留酒に甘味とお湯でつくるホットカクテルで、お好みでレモンやスパイスを加えることもあります。

トディは「シュロ酒(ヤシの仲間のシュロが原料の酒)」のことで、インドで生まれました。

なぜこの名前になったかはわかりませんが、昔からインドではヤシからお酒をつくっており、それをお湯と甘味料と一緒に飲んでいたのかもしれないですね。

  • 起源:18世紀
  • 国:インド
  • 材料:スピリッツ+お湯+砂糖+レモン+スパイス
  • 技法:ビルド
  • グラス:トディグラス・ホットグラス

例)ホットウィスキートディ

フリップ/Flip

フリップカクテルのイメージ画像。

スピリッツやワイン・砂糖と卵でつくるカクテルで、卵をまるまる1個もしくは卵黄だけを使う場合があります。

詳しい由来はわかりませんが、ポートワインやシェリー酒などの酒精強化ワインでつくられることが多いカクテルです。

  • 起源:17世紀末
  • 国:イギリス
  • 材料:スピリッツorフォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)+卵(卵黄)+砂糖+ナツメグパウダー
  • 技法:シェイク
  • グラス:ワイングラス・サワーグラス

例)ポートフリップ・シェリーフリップ・ブランデーフリップ

エッグノッグ/Eggnogg

エッグノッグカクテルのイメージ画像。

エッグノッグの名前の由来は諸説あり、正しいものはわかっていないようです。

「ポセット(Posset)」という、中世ヨーロッパで飲まれていた、温めた牛乳でつくった飲み物が起源だと考えられています。

北米でクリスマスによく飲まれているカクテルスタイルで、ホットの場合とコールドの場合の両方存在します。

  • 起源:18世紀末
  • 国:アメリカ
  • 材料:スピリッツ+卵黄+牛乳+砂糖
  • 技法:シェイク・ビルド
  • グラス:タンブラー・ホットグラス

例)ブランデーエッグノッグ・テキサスファームノッグ

パフ/Puff

パフカクテルのイメージ画像。

スピリッツ・牛乳・甘味・炭酸水でつくるカクテルスタイルで、世間一般的にはあまり知られていません。

詳細情報もあまりなく、由来もわからない、謎めいたカクテルです。

  • 起源:19世紀末
  • 国:アメリカ
  • 材料:スピリッツ+牛乳+砂糖+炭酸水
  • 技法:ビルド
  • グラス:タンブラー

例)クリームパフ

この世にカクテルはたくさんある!

女性バーテンダーの画像。

いかがでしょうか。

今回紹介したカクテルスタイルを知っている方は、お酒に精通している方だと思います。

バーテンダーでも知らないカクテルはこの世にたくさんあり、それら全てを知ることはかなり難しいでしょう。

大昔に考案され、今もなお受け継がれているカクテルはそこまで多くないので、是非この機会に知っていただけたら嬉しいです!

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