ウィスキーを飲んでみて、「ちょっと甘味があって、スモーキーで、、、」
と、ウィスキーを飲んだ後の感想が、いつも似たような表現になってしまう人はいますか?
それは、香味を表現するためのボキャブラリーが少ないからです。
今回は、ウィスキーの香味の表現の仕方について紹介します。
もっと色々な表現を知りたい!そしてもっとウィスキーを楽しみたい!
という方の、参考になればと思います。
目次
香味の系統別ボキャブラリー
数多くの香りがある中、このウィスキーには何の香りを感じるのか、厳密に言葉で表現することは難しいです。
ひとそれぞれ感性は違い、世界には100以上のフレーバーが分類されています。
その中でも代表的な香味を表現するボキャブラリーを、味の系統ごとにまとめました。
穀物・木材・ナッツ類
この香味は、原料の穀物や、熟成で使用された樽から生まれます。
穀物・木材・ナッツ系のボキャブラリー
- 大麦・大麦麦芽・小麦・トウモロコシ・シリアル
- ウッディ・森林・家具・木材が焦げたような・ニス・樹脂・厚紙・土っぽい
- くるみ・ピーナッツ・アーモンド
花・ハーブ・スパイス類
この香味は、ウィスキーを熟成することで、化学反応を起こして生まれます。
花・ハーブ・スパイス類のボキャブラリー
- ジャスミン・ラベンダー・スミレ・バラ・アールグレイ
- ミント・レモングラス・ローズマリー
- コリアンダー・カモミール・ペッパー・シナモン
お菓子・シロップ・ジャム類
この香味は、原料や酵母、熟成樽の影響で生まれます。
お菓子・シロップ・ジャム類のボキャブラリー
- バニラ・チョコレート・カカオ・バタークッキー・キャラメル・トースト・焼きリンゴ・マシュマロ・タルト・パイ・カステラ
- ハチミツ・メープルシロップ・バター・カスタードクリーム
- マーマレード・イチゴジャム・ココナッツミルク
フルーツ類
この香味は、原料や熟成樽の影響で生まれます。
フルーツ類のボキャブラリー
レモン・ライム・オレンジ・グレープフルーツ・パイン・バナナ・リンゴ・マンゴー・桃・メロン・洋ナシ・ベリー系・レーズン・チェリー
・ストロベリー・クランベリー・パッションフルーツ・ライチ・パパイヤ・トロピカルフルーツ
ピート・薬品類
この香味は、ピート(泥炭)により生まれます。
ウィスキーの中には、蒸留過程でピート(泥炭)を焚くことがあり、その香りが移ります。
ピート・薬品類のボキャブラリー
- ピーティー・スモーキー・海藻・潮風・海水・煙突・バーベキュー・燻製・木炭
- 粘土・薬品・病院・正露丸・ヨードチンキ・消毒液・プールの塩素・咳止め飴
香味を感覚で表現するボキャブラリー
なんの香りなのか、形があるものに例えるだけでなく、抽象的な感覚で表現することもあります。
この、感覚と香味を合わせることで、表現に奥行きがうまれます。
印象
飲んだときに感じた印象を表現するときに使います。
飲んだ印象を表現するボキャブラリー
- 心地よい・おだやかな・華やか・繊細・上品・リッチ・コク深い・やわらかい・ライト・すっきり・スムーズ
- 単調・刺激・若い・力強い・クリーン
- みずみずしい・果実感
味
どんな味だったかを表現するときに使います。
飲んだ率直な味わいを表現するボキャブラリー
甘い・苦い・渋い・スイート・ビター・ドライ・オイリー・モルティー・ピーティー・マイルド・ホコリっぽい・カビっぽい
余韻
飲んだ後、口の中に残る香りや感覚などを表現するときに使います。
飲んだ後の余韻を表現するボキャブラリー
ほのかに残る・かすかな・短い・すっと消える・長い・いつまでも続く・甘い・刺激がある・若い・ライト・ビター・力強い・単調・渋い・モルティー
ウィスキーを飲んだ感想を表現しよう!
ウィスキーを飲んでも、自分が知っているモノや味、感覚しか出てきません。
飲んだ時に、この味はどの味の系統にあてはまるか?どんな印象が残ったか?などを、上記で紹介したボキャブラリーを見ながら表現してみると、今まで感じたことのなかったウィスキーの香味が感じられるかもしれません。
また、感じたことをノートに記入し、テイスティングノートをつくるのもいいですね。
自分で感じたことを言葉で表現して、ウィスキーをもっと楽しみましょう!
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