スコッチの中のスコッチという意味で、「ザ・スコッチ」と言われるバランタイン。
スコッチウィスキーの中では第二位の販売量で、世界中で大人気です。
バランタインには、ファイネスト、バレルスムース、17年、21年などがありますが、「バランタイン」とはどういったお酒なのかを解説します。
目次
バランタインについて
バランタインという銘柄についての基礎知識をお伝えします。
バランタイン創業者:ジョージ・バランタイン
ローランド地方の農家出身で、13歳でのときにエジンバラの食料品店で働き、18歳で独立して自分の店を構えました。
その後、エジンバラとグラスゴーでブレンダーとして活躍し、名声を築きます。
ブレンディングとして新しい技術に目覚めると引退し、店は息子に任せて自身はブレンダーとして歩み始めます。
60歳の起業でした。
バランタインの紋章の意味
出典元:GOETHEゲーテより
1827年に創業され、1938年にスコットランド紋章院から認可されました。
中央の盾には右上から時計回りに、清流、樽、ポットスチル、大麦と、ウィスキーに欠かせない要素が描かれています。
左右の白馬はスコットランドの国旗を掲げ、盾の下に国花のアザミ、ラテン語で全人類の友という文字が書かれています。
王室から認められたウィスキーであり、ザ・スコッチと言われるほど、スコットランド愛が感じられます。
ボトルのわずかに帯びた丸み
1937年「バランタイン17年」発売当初、市場調査が十分になされ、
その結果、ボトルは一目でわかる緑色で、ボトルの首はポットスチルのように丸みを持たせ、この形は発売以来変わっていません。
バランタインの名声を高めた「17年」
3大スコッチブランドの一角であるバランタインですが、その名声を高めたのが17年です。
バランタイン17年は1937年に発売され、発売当初17年という長熟のブレンデッドは珍しいものでした。
ハイランド、ローランド、アイラ、スペイサイドのモルトを40種類以上使用しています。
バランタイン17年のキーモルト4種
「17年」を形作るのは、約40種類ものモルト原酒やグレーンウィスキー原酒です。
その中でも主要なモルト原酒をキーモルトと言います。
バランタイン17年のキーモルトは4種類で、それぞれ重要な役割を果たしているのです。
- スキャパ
- ミルトンダフ
- グレンバーギ
- グレントファース
最初にぱっと口に広がる第一印象のスキャパ、骨格をつくるミルトンダフ、中核のグレンバーギ、フィニッシュのグレントファーズがバランスよく役割を果たしています。
バランタイン17年のテイスティングノート
香り
- 麦芽の甘い香り、オレンジやバナナのフルーツ、チョコレート香。
- トーストのような香ばしさで微かにスモーキー。
- 加水で爽やかな甘味が際立つ。
- バニラ香
- 樽香、バランスのとれた深く気品のある香り。
味わい
- クリーミーではちみつのような甘さ、オーク樽とピート香も感じられる複雑で力強い味わい。
- 深くまろやかでフルーティ。フローラルな風味。
- ナッツ、チョコレートの甘味の奥にスモーキーさが広がる。
- 甘く、フルーティーでまろやかで奥深い。
- 奥行きのある香りと繊細で複雑な味わい。
フィニッシュ
- 長い余韻。
- かすかなスモーキーさとバニラ香。
- 潮の香。
飲み方
加水をしてもバランスは崩れないが、スムーズなまるみを楽しむにはロックかストレートで。
バランタインの種類
バランタインファイネスト
スタンダードなスコッチの代表格で、軽すぎず重すぎず、豊かな風味が楽しめます。
ウィスキーバイブルアワード2018年 受賞
バランタイン12年
最低12年熟成させた原酒を厳選し、キレのある味わいに仕上げた名品で、
甘く華やかな香りに、クリーミーで飲みごたえのある味です。
アフターテイストに微かな潮の香りを感じます。
ザ・スコッチウィスキーマスターズ2017年 金賞
バランタイン17年
最低17年熟成させた長期熟成原酒が特徴の、奥行き深い気品のある香りと繊細な味わいです。
世界中から称賛されている1品。
ISC2018年 金賞
バランタイン21年
ブレンデッドとは思えないほどのフルーティーなアロマが経ち、識者からの評価も高い名品です。
IWSC 2016年 最優秀金賞
バランタイン30年
30年以上熟成させた原酒をブレンドしており、格別かつまれなウィスキーです。
IWSC 最優秀金賞